●はじめに
今まで馬油ってすごい!馬油万歳!といった記事ばかりを書いてきたような気がします。
馬油を人に紹介する時も、そんなすごい!という面ばかりアピールしていた気がします。
そんな馬油、気を付けるべきことももちろんあるんです。
それは馬油の酸化(劣化)です。
酸化した馬油はどうなるのか?
酸化した馬油はもう使えないのか?
今回は、馬油の酸化(劣化)についてスポットを当てていきたいと思います。
●馬油って劣化するの?
馬油は、馬のお腹の脂肪やたてがみからとれる天然の油です。
例えば普段料理に使っているサラダ油。
あれって長期間置いておくと酸化しますよね?
馬油も油なので、例にもれず酸化します。
酸化=劣化
酸化するということは劣化するということ。
劣化するということは、馬油の良さが失われることになります。
特に馬油にはリノール酸やリノレン酸などの、不飽和脂肪酸が多く含まれています。
これらの不飽和脂肪酸は、油の中でもより酸化しやすいといわれているんです!
馬油が酸化する原因として、以下のことが挙げられます。
・水分と触れ合う
・空気と触れ合う
・太陽の光が当たる
・高温に置かれる
上のような環境下に置いておくと、馬油はどんどんダメになっていくんです。
こうして酸化した馬油を肌に使うと、刺激を感じたり、肌に異常が出たりする場合があります。
肌に使用するのは止めておきましょう!
●酸化した馬油の見分け方
馬油が酸化したかどうかわからない! これって酸化してるの?
不安になりますよね。
馬油が酸化したかどうか、見分ける方法はこちらです。
1.ニオイを嗅いでみる
馬油以外の油でも、酸化した油ってなんかあからさまに変なニオイになりますよね。
油臭い?っていうんでしょうか。
とにかくなんか嫌なニオイを感じたら要注意です!
こうなったら肌には使用しない方が賢明です。
2.色の違いを見てみる。
これもそうなんですが、油って酸化したら色がちょっと黄ばみ?茶ばみ?みたく濃くなりますよね。
馬油も同じように、酸化すると色が変わります。
クリームタイプの馬油はたいてい白っぽい色をしています(液体だとちょっと黄色っぽいです)
これが買った時と比べて明らかに黄色っぽくなったら、酸化が進んでいるサインです。
こうなっても肌への使用は避けた方がいいですね。
では、馬油を酸化させないためにはどういう保管をすればいいんでしょうか?
●馬油の保管方法って?
先ほど、馬油は高温と太陽の光で酸化しやすいと言いましたよね。
冷蔵庫は皆さんご存じの通り、冷え冷えで暗い場所です。
馬油にとっては最高の保管場所になるわけです。
馬油は温度が下がると固形に変化しますが、成分に全く問題はないので心配しないでくださいね。
また、馬油は空気に触れても酸化してしまいます。
馬油が入っている入れ物のふたをしっかり閉める!
これだけでも酸化が進むのを防いでくれますよ。
あとは、濡れた手で触らないようにすること!
水分が付くと、そこから酸化していきます。
化粧水などを使った後に馬油を触るときは、手についた水分をちゃんと拭き取ってくださいね。
冷蔵庫に入れたくなーい!そんな人も中にはいるかもしれません。
そんなこだわりのある方にはこちら。
冷暗所に保管すること。
果実酒を漬けた時のように、なるべく涼しく光の当たらない場所に保管しましょう。
(余談ですが、果実酒も光の当たる暖かい場所は厳禁です!)
●馬油の使用期限って?
それはそうと、そもそも馬油ってきちんと保管したらどれくらいもつの?
毎日使っていたら結構すぐ使い切ってしまうので、自分はあまり意識していませんでした。
でも、気になる方も多いですよね。
ざっくり言うと、馬油の使用期限はこんなかんじです。
・常温保存=約1年
・冷蔵保存=約2年
大体これくらいは持つと言われています。
長いと感じますか?短いと感じますか?
自分は意外と長いんだな~と感じました。
普通の化粧品も1年間保管し続けて使う人、そんなにいないですよね。
ただ、もったいない気がしてちょびっとずつしか使わない人は要注意!かもです。
これはもちろん正しい方法で保管した場合です。
1年は大丈夫なんだ~と、油断からのうっかり馬油を酸化、そしてそれを使ってしまわないよう注意してくださいね。
一度に大量購入した場合も、シールで期限を貼っておくなどすると安心かもしれません。
●酸化したらもう使えないの?
もったいない…
そんな方に、朗報があります。
馬油って革製品のお手入れに使えるんです!
酸化した馬油を顔や体に使うのは肌にとってあまりよくないです。
なので、直接肌に触れないものに使っちゃおうというわけです。
お手入れの仕方は大体こんなかんじです。
1.革製品の表面を専用ブラシでブラッシング。
2.馬油を指でムラなく薄く伸ばす。
3.風通しのいい日陰に丸1日置く(馬油を浸透させるためです)
4.乾いた布で拭き取ればお手入れ完了!
ね?簡単でしょう?
この革製品、革靴やブーツはもちろん、財布やバッグなども全然問題なくお手入れできます。
もし酸化してしまって行き場のない馬油があればやってみてもいいかも。
(ただし、あまりにニオイが強くキツくなった馬油は、革製品にもニオイが移るので捨てた方がいいです)
(あと、化粧品用に色々添加してあるものも、革製品のお手入れには使えません)
●さいごに
馬油は天然素材なだけあって、酸化(劣化)するんですね。
たしかに普通の化粧品でも劣化するので当たり前といえばそうですが。
自分は割とすぐ使い切ってしまうので、今まで気にしていませんでした。
そして割とズボラな自分は、保管方法とかかなり雑です。
ちょっとこれからは注意して保管しようと思います。
皆さんも馬油の保管に気を付けつつ、楽しい馬油ライフを送ってくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました!